デス・オーバチュア
第215話「炎雷の終幕」



『…………』
赤い甲冑フレア・フレイアは、深く切り裂かれた左肩に無言で右手をあてる。
「中は空洞なのか……鎧の化け物?」
切り裂かれた部分から一瞬見えた『中身』は明らかに空っぽだった。
「直す、フレイア?」
『…………』
フレア・フレイアは、何か訴えかけるかのように主人であるエランを見つめる。
「そうですね……仕方ありません、許可します」
エランはそう言うと、右手の指をパチンと鳴らした。
『…………』
フレア・フレイアが右手を離すと、切り裂かれたはずの左肩が完全に修復されている。
「ほう……」
カーディナルは、主従の会話の間、追撃は行わず、戦闘態勢を維持したまま、相手の出方を伺っていた。
一撃を当てたものの、フレア・フレイアには主人と『会話』している間すら隙がなく、迂闊な攻撃はできなかったのである。
「あなたの炎の巨人と似たようなものです」
「ふん、一気に破壊し尽くさないと駄目ということか……」
「まあ、その心配はいらないと思いますけどね……」
「何?」
「幽冥(ゆうめい)より来たりし赤き魂の片割れよ……今一度、在りし日の姿を依り代に刻み、 顕界(げんかい)に蘇れ!」
エランが呪文のような言葉を口にした瞬間、フレア・フレイアが凄まじい赤い閃光を放った。
赤い閃光が消えると、そこに赤い甲冑の姿はない。
代わりにそこに居たのは、赤毛のストレートロングに、赤眼の十八歳ぐらいの少女だった。
ブラウスとロングスカートが一つになったような純白のワンピース。
胸元に蝶結びされた大きな青いリボンの中心には水晶が輝いていた。
さらに、赤い髪の左側だけに青いリボンが蝶結びされている。
足下まであるロングスカートから覗いているのは真っ赤なブーツだった。
「我が儘を聞いていただき、感謝致します、エラン様」
少女の口から凛々しい声が発せられる。
「ほう……『人型』にもなるのか……」
カーディナルは警戒を解いてはいない、寧ろ、より警戒を深めていた。
巨大な甲冑から、まだ年若い少女の姿に変じたとはいえ、その存在感、威圧感の強さはまったく衰えていないからである。
「幻ですわ……在りし日の幻……改めて名乗りましょう、フレイアと申します……姓は……忘れてしまいました……」
心地よい鈴の音が聞こえた。
良く見ると、少女……フレイアの右手の薬指に赤い鈴が吊されている。
「……ふむ、貴様の正体に興味がないわけではないが……今は詮索よりも……」
カーディナルの赤刃が赤々と激しく光り輝いた。
「炎を操る悪魔……あなたには割と親しみを抱きます。なぜなら……」
突然、フレイアの右手だけが赤く燃え上がる。
「私(わたくし)もまた炎に属するもの……もっとも、触れた物を燃やすだけで、炎を飛ばすことも満足にできない落ち零れですが……」
「ん……?」
カーディナルは、今のフレイアの発言に違和感を覚えた。
フレイアは甲冑姿の時、狂瀾散火(きょうらんさんか)を上回る巨大火球を六つも瞬時に生み出していなかったか?
「…………」
紐で薬指に吊されていた鈴を握り締めるように右手が閉じられると、赤い炎は消え去った。
「では、『終わり』に致しましょう」
「終わりか……いいだろう、決着をつけるとしよう……行くぞ」
カーディナルは赤刃の剣を振りかぶり、一足で斬りかかれる体勢を取る。
「いつでもどうぞ……悔いを残さぬように全力でお願いします」
「無論だ、弐ノ太刀は無い……ふっ!」
まるで瞬間移動のように一瞬で、カーディナルとフレイアの間合いが詰められた。
「斬……」
カーディナルは迷わず赤刃の剣を振り下ろそうとする。
だが、剣が振り下ろされるよりも速く、美しく澄んだ鈴の音が響いた。


カーディナルとフレイアは互いの横を駆け抜けたような姿で止まっていた。
フレイアの右手にはいつの間にか、荒れ狂う炎を纏った真赤(まあか)の薙刀(なぎなた)が握られている。
「……ふっ……見事だ……我の……完敗……がああぁっ!」
カーディナルは鮮血を噴き出させ、右肩から袈裟懸けに両断されて倒れ込んだ。
「…………」
フレイアは体勢を直して振り返ると、右手を軽く振った。
すると、心地よい鈴の音と共に真赤の薙刀は消え、代わりに赤い鈴がフレイアの右手の薬指に吊されている。
「どうかお気になさらずに……あなたが弱かったわけではありません……」
『えぇ〜、相手が悪すぎたのよねぇ〜』
「その声!?」
「きゃははははははははははははっ!」
突然、出現したセレナ・セレナーデが、カーディナルの背中に鋭利な赤い刃を突き立てた。
「ぐううっ!?」
背中から赤い刃の大鎌で心臓を刺し貫かれたカーディナルは、手放そうとしていた意識をショックで強制的に引き戻される。
「あははははははははっ! やぁっとあなたに触れたわぁ〜」
「……き……貴様は……」
「ほぉんとあなた身持ち(ガード)が固いんだもの……ここまで弱ってくれないととてもじゃないけど『奪え』なかったわ〜」
目に見える程の勢いで、カーディナルの体から炎のように赤い光……エナジーが大鎌の赤い刃に急速に吸われていった。
「セレナ・セレナーデ!」
「おぉっと!」
セレナは赤い光刃の大鎌を勢いよく引き抜くと、斬りかかってきた真赤の薙刀を受け止める。
「フレイア、おひさぁ〜、まだ現世を彷徨っていたのぉ〜?」
「そう言うあなたも……相変わらずのようですね……最低の下衆(ゲス)女……」
フレイアは旧知の間のような気安さで、だが好意などは欠片もなく、激しい嫌悪を隠そうともせずに言った。
「あらぁ〜? 下衆(召し使い)に落ちぶれたのはそっちじゃなくてぇ〜? うふふふふふふふっ……」
「つうぅっ!」
薙刀は一度引き戻されると、燃え狂う赤い炎を纏って再びセレナに襲いかかる。
「あはははははっ!」
だが、薙刀が届くよりも速く、セレナは右掌から炎の不死鳥を撃ちだした。
予想外の超至近距離での一撃に、フレイアは回避できず、紅蓮の炎に包み込まれる。
同時に、セレナは空高く飛び上がった。
「煉獄(カーディナル)程度の炎があなたに効くとは思っていないけど……こんなのはどうかしらぁ〜?」
セレナは両手を突きだすと、掌の前に超巨大な火球を生み出す。
そして、火球の周囲を激しい電光が迸りだした。
「融合必殺! 炎雷紅覇弾(えんらいこうはだん)!」
セレナよりも巨大に膨れあがった『雷を纏った火球』が解き放たれる。
雷を纏った火球は地上に接触するなり、凄まじい大爆発を巻き起こした。
地上は一瞬にして、爆雷と爆炎によって蹂躙される地獄と化す。
「きゃははははっ! 消えちゃ消えちゃぇ〜っ! 悪魔も、亡霊も、魔女も、人も、街も、みんなみんな消えちゃえばいいのよぉ〜! あははははははははっ!」
セレナは、炎と雷の地獄と化したクリアの街を見下し、狂ったように楽しげに高笑した。
「あぁ〜、なぁんて綺麗な地獄絵図かしらぁ〜、うふっ、うっ!?」
不意に、地獄の中から飛び出してきた赤い薙刀が、セレナの首を刎ね飛ばそうとする。
「つああぁっ!」
セレナはギリギリで、大鎌で薙刀を打ち落とした。
「ふうぅ、危ない危ないぃ〜、もう少しカーディナルで遊びたかったけど……さっさと退散した方が……いっ?」
遙か上空に気配と熱気を関知する。
上を見上げると、超巨大な六つの火球の中心に、赤毛のウェーブロングの少女が浮いていた。
一見、フレイアのようだが微妙に違う。
服装、髪と瞳の色、全てフレイアと同じだが、髪がウェーブしている上に青いリボンが左側ではなく右側に蝶結びされており、ワンピースのロングスカートには深いスリットが入っていた。
「フレア!?」
「死ね!」
巨大火球が一斉にセレナめがけて解き放たれた。
「っぅぅっ!」
セレナが大鎌を横に一閃すると、超巨大な赤い三日月の刃が撃ち出されて、六つの巨大火球と接触し大爆発する。
「素直に死になさい、この蛆虫!」
爆発を突き抜けて、ウェーブロングの少女がセレナの眼前に出現した。
「あらぁ〜?」
そして、両手をセレナの腹部に押しつけると、零距離で巨大火球を撃ち出す。
巨大火球は地上に激突し、大爆発を起こしてセレナの姿を呑み込んだ。
「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね!」
ウェーブロングの少女は、巨大火球を一度に六個ずつ、休むことなく次々と地上へと解き放ち続ける。
「死ね死ね死ね! 死んでしまえっ!」
巨大火球の爆発が、炎雷の地獄を、炎だけの地獄へと塗り替えていった。
「ひっどぉい〜、街が、人がみんな燃えちゃうぅ〜、あなた、悪魔ぁ〜?」
「っぅ!?」
声は背後から。
「あぁ〜、ただの怨霊だったわねぇ〜」
振り返る間も与えずに、超極太の電光が背後からウェーブロングの少女に直撃した。
ウェーブロングの少女は、巨大な電光(電光神罰砲)に呑み込まれながら地上へ叩きつけられる。
電光の大爆発が炎の地獄から蹂躙する領土を奪い返していった。
「もぅ〜、カーディナルを相手にする以上に疲れさせないで欲しいわ〜」
セレナは、態とらしく疲れたような溜息を吐く。
「……さぁてと〜」
彼女の背中から左右に爆発的に業火が噴き出したかと思うと、炎でできた二枚(一対)の翼が形成された。
「うふふふふっ、温かくていい感じぃ〜、これから寒くなってくるから丁度良いわぁ〜」
セレナは業火の翼を羽ばたかせて、空高く上昇していく。
「後片づけはしなくちゃねぇ〜」
上昇を止めると、重ねた両手を遙か眼下の地上に向けて突きだした。
「最大火力で灼き尽くしてあげるぅ〜、うふふふふふふふっ!」
重なった両手が赤く赤く、輝きを増していく。
「超集束! 紅魔赫焉(こうまかくえん)……はあっ!?」
集束された赫焉の光が解き放たれようとした瞬間、青い偃月刀(えんげつとう)がセレナの胴体を真っ二つに斬り捨てた。


偃月刀……刀が弓張り月の形をし、長い柄がついている長柄刀(ちょうえとう)の一種。
フレイアの使っていた薙刀にもよく似ているが、刀(刃)の重厚感が桁違いだった。
「……仕留め損なったか……」
偃月刀を持っているのは、透き通るような淡い青の長髪と瞳の青年。
着ているのは、フレイアの衣装の男性版のような……純白の上着とズボン……ロングコートのような上着は詰め襟で丈(裾)がとても長く、まるで学生服か軍服のようだった。
上着の両袖と両裾には青い十字架のような刺繍がされている。
「疾っ!」
青年は眼下の地上に偃月刀を投げつけた。
偃月刀が大地に突き刺さった瞬間、今だ荒れ狂っていた炎と雷が全て掻き消える。
青年は地上に降り立つと、最初から最後まで揺り椅子に座ったまま一歩も動かなかった少女……エランの前に跪いた。
「くっ、あの女……次に会ったら絶対に生き地獄を味わわせてやるわ!」
赤毛のウェーブロングの少女が物騒なことを呟きながら近づいてくる。
「苦しめて苦しめて、苦しめ抜いた末に殺して……とっ」
エランの存在に気づいた少女は、慌てて『主人』の前にかけつけ跪いた。
「……まあ、次の機会があったら、あなたの好きにしていいですよ、フレア……」
いまさら、彼女の口というか、『本性』の悪さを注意する気はエランには無い。
「はっ、有り難うございます……フッフッフッ……」
畏まって礼を言った後、フレアは楽しげな笑い声を漏らした。
獲物に生き地獄を味わせたところを想像でもしたのだろう。
「……では、いつものように『控えて』いなさい」
「はっ!」
同時に返事をすると、青い青年と赤い少女の姿が始めから存在しなかったかのように綺麗に消え去った。
別に本当にこの世から消え去ったわけではない。
青と赤の二体の騎士は、姿を消してエランの護衛という本来の役目に戻ったのだ。
「さて……」
エランは揺り椅子をゆっくりと回転させて、周囲を見回し出す。
「巻き添えで死んじゃったりしてませんよね、姫様〜?」
自国の王女とその他(メイル・シーラ)の姿を捜すのだった。



「ああもう何考えているんですか!? 『私』の国をこんな滅茶苦茶にしてっ!」
大地に倒れていた大剣の下から、アーシュロットが這い出てきた。
何度目かの大爆発の時、巻き添えを逃れるために、大剣を盾のように大地へ突き立てたのだが、大剣ごと吹き飛ばされ、その下敷きになっていたのである。
その後も、炎や雷の大爆発は続いていたようだが、運が良かったのか、体が丈夫だったからか、あるいは両方か、とにかくアーシュロットは健在だった。
「少しは復興する方の苦労も考えて欲しいです! まあ、私がするわけじゃないですけどね……」
苦労するのは現在の統治者である女王マリエンヌ……に見せかけて、実は宰相のエランだろう。
「……それにしても、あれがエランの守護騎士……幽冥の騎士ですか……王女の私ですら初めて見ました」
アーシュロットがまるで敵わなかったカーディナルをあっさりと倒すその強さは……まさにデタラメだった。
クリア国の最終防衛兵器、女王を守護する最強の騎士。
その強さは二体だけで、ガルディア十三騎全騎にも匹敵する……とお母様が言ってた。
それは言い過ぎだとしても、一対一なら十三騎にも遅れをとっていないのは間違いないだろう。
元々は、エランが女王を守護する近衛騎士として用意したそうだが、マリエンヌは、騎士に守護されたエランが女王(自分)を守護すれば同じとか言って、今の形になったそうだ。
きっと、お母様のことだから四六時中守護(監視)されるのが嫌で、そうやって言いくるめたに違いないとアーシュロットは思っている。
「ん〜?」
アーシュロットは何かに気づき、大剣を拾い上げた。
そして、まるでベースボール(西方球技の一つ)の打者のように大剣を振りかぶる。
「ジャァァストミィィート!」
超高速で飛来してきた『物体』に大剣を打ち込んだ。
「がああああっ!?」
物体は悲鳴を上げながら、大地に叩きつけられる。
「飛ばないボールですね……むっ、むむっ!?」
アーシュロットは、大地に叩きつけられた物体から飛び出た美しく輝く剣を拾い上げた。
「なんだかよく解りませんが、良さげな剣ゲットです〜っ! これも日頃の行いがいいからですね、きっと〜。じゃあ、そういうことで……」
左手に大剣を、右手に光り輝く剣を担いで、アーシュロットは物体に背中を向けて歩き出す。
「……ま……待て……僕の剣を返せ、人間……」
物体が少年のような声を出した。
「はい〜?」
アーシュロットは振り返る。
運命の女神(マハ)の気まぐれによってもたらされた、聖魔王オッドアイとクリア王女アーシュロットの運命の出会いだった。



「まあ、年上か年下が好きって言っていた気がするが……アレは年下過ぎだろう?」
それに従順とも程遠い性格な気がする。
ルーファスは、そんなことを考えながら、炎雷の地獄の跡地を歩いていた。
「あ、あったあった」
足下に鮮褐色の剣を見つける。
鮮褐色の剣は刀身に斜め一文字な深い傷が刻まれ、中心の左横には穴が穿かれていた。
「袈裟斬りに両断されて、薄皮だけくっついたばかりってところか……」
ルーファスはしゃがみ込み、右手で剣の柄を掴もうとする。
だが、指が柄に触れた瞬間、剣全体から紅蓮の炎が放出されてルーファスに襲いかかった。
「……『本人』の拒絶じゃないな……エリュウディエルの奴の仕業か?……意外と過保護な奴だ……」
ルーファスは、紅蓮の炎を無視して強引に柄を握り締める。
荒れ狂う紅蓮の炎がルーファスの全身を呑み込んだ。
「うざいっ!」
一喝と共に、紅蓮の炎が消し飛ぶ。
「ふん……独占欲の強い奴だ……」
ルーファスは自分もタナトスに似たようなことをしていることを完全に棚に上げていた。
「とりあえず、預かっておいてやる」
数度、剣を振り回し、もう炎を吐いて逆らわないことを……完全掌握できたことを確認する。
「逆恨みされるなんて御免だからな……ちゃんと恨まれるようなことしてやるか?」
ルーファスは意地悪い微笑を浮かべると、鮮褐色の剣(カーディナル)担いで歩き出した。



クリスタルレイクの湖面にセレナ・セレナーデの上半身だけが浮いていた。
「……まったく、何よ、あれぇ〜?」
透明な湖面に赤い液体が拡がっていく。
「ディーン並みじゃないの……この私が避けられないなんてぇ〜」
セレナはとても悔しげだった。
「……これじゃあ、失ったエナジーの方が多いかもしれないじゃないのぉ〜」
湖面から右手をあげると、掌から無数の黒い蝶が吐き出される。
「まあいいわぁ〜、前から欲しかった火の能力も手に入ったし〜……」
黒い蝶達は次々にセレナに取り付き、彼女の姿を完全に覆い尽くした。
そして、黒蝶が全て黒い炎に転じる。
「あはははははははははははははははははっ!」
黒炎はセレナを包み込み……一瞬で彼女を髪の毛一つ残さず焼き尽くしてしまった。
湖面には、黒炎だけが取り残される。
『……うふっ、うふふふふふふふっ……』
嫌らしい笑い声を吐き出しながら黒炎がゆっくりと人の形を……新たなセレナ・セレナーデを生み出した。
「うふふふっ、あぁ〜、久しぶりに死んだ死んだぁ〜」
セレナはまさに不死鳥のように、一度死に、新たに蘇った(生まれなおした)のである。
「たまには生まれなおすのも良いわね〜、お肌もぴちぴちになるしぃ〜」
確かに、彼女の肢体は以前よりもぴちぴちと……新鮮で若さに満ち溢れ生き生きとしているようだった。
「暗黒炎だけだと不便だものね〜、『普通』の火もなくちゃ……」
掌に黒い炎が宿ったかと思えば消え、代わりに赤い炎が宿る。
「さぁてと、これからどうしようかしらぁ〜? アンブレラはしばらく遊んでくれないだろうし……あ! そうね、それがいいわ〜、うふふふふふふふふふふっ」
セレナは面白いことを思いついたとばかりに、とても愉快そうに笑った。
「さぁ〜、早く彼に教えて教えてあげなくちゃねぇ……うふふふふっ、私ってなんて親切なのかしらぁ〜?」
彼女の背中から業火が噴き出し、一対の炎の翼が生える。
「あははははははははははははははははははははっ!」
セレナは炎の翼に包まれたかと思うと、炎に焼き尽くされるようにしてその場から消え去った。










第214話へ        目次へ戻る          第216話へ






一言感想板
一言でいいので、良ければ感想お願いします。感想皆無だとこの調子で続けていいのか解らなくなりますので……。



簡易感想フォーム

名前:  

e-mail:

感想







SSのトップへ戻る
DEATH・OVERTURE〜死神序曲〜